楽天研究開発シンポジウム2008に行ってきた

まったく同じ時間帯に同じ建物(楽天タワー)の4Fでテクノロジーカンファレンスをやっている中、9Fで研究開発シンポジウムというのを聞いてきました。

そもそもの立ち位置がよく分からなかったんですが、あとで安武さんに聞いたりしたのを個人的に解釈すると、技研の成果を発表する場を用意するのと同時に学術の世界に発表の場を提供したい、ということのようです。

セッションの発表自体はまあまあ。最後のパネルディスカッションはけっこうおもしろかった。テーマは「5年先、10年先のインターネットサービス」だそうで、PFIの西川さんもでるし、増原先生に一度会ってみたかったし、ということでけっこう真面目に聞いていました。増原先生はあとで懇親会で話してみたいと思ったけど、見つけることができなかった…。

なんというか、内容的にはそれほど意外なことは聞けなかったけれど、でも第一線にいる(という立場で喋らされている)人たちがどう考えているのかはわかった気がします。もうちょい時間あると良かったのかもね。

で、些細ですが2つ思ったこと。

1つめ。

パネルのテーマの1つで、情報爆発*1を恐れる世代とあたりまえの世代があると井庭さんはおっしゃるわけです。いま我々は自然の全てを把握できていないことに何の恐怖も感じないじゃないか、と。でも、(このネタ多いですが) googleのstreet viewのような努力を忘れてはいけないと思う。それを否定するような文脈だったとは思いませんけど、そういう方向で5年後はなにがあるか? ということについて、もうちょい気の利いたことを言ってもらいたかった。

もうちょい説明すると、日本の代表的な都市ですらすべてのstreet viewを知ってる人なんていないのに、だからstreet viewなんていらないとは誰も思わなくて、家庭訪問で便利に使うわけじゃないですか。家庭訪問先の地理を知らないことは当たり前だし恐れるほどでもないかもしれないけど、それでいいとは思ってない。

で…、「次の日に工事して建物が変わるかもしれない」とか言う前に撮影車走らせろよってことで情報は爆発して、そういうのを大規模並列分散処理するためのハードウェア、開発環境なり言語、サービスとして実現する技能に必要な役者3名は揃っていたんですよね。そこにUI屋さんとかユビキタス屋さんがいなかったのが、ちょっとかわいそうだったのかも。

じっさい5年後はどうなるんでしょうね。情報リテラシーの変化とか、street viewの話を見てて素人にはまさにそう思うんだけど、社会学寄りだと今は何が流行っているんでしょう??

2つめ。

なんで同じ日の同じ時間で4Fと9Fにかぶせるの? 両方聞けないじゃん、って最初思ったんです。9F最後のパネルの直後に4Fで楽天テクノロジーアワードで受賞の挨拶してたPFI太田さん然り、懇親会の後の2次会のミラクルよしおかさん然り、「学術の世界って閉じてて、interaction必要じゃね?」とみんな思ってるんですよね。そこをシステム的に混ぜてる意義はあったように思いました。カフェテラスの懇親会もごっちゃで、それはそれで良かった。

振り返れば、

※ また本研究開発シンポジウムは、2008年12月1日・2日に学習院 創立百周年記念会館にて開催される WebDB Forum 2008(主催:情報処理学会データベースシステム研究会、日本データベース学会、電子情報通信学会データ工学研究専門委員会)に協賛し、ビジネス分野と学術分野の発展に資する企画も実施予定です。

http://www.rakuten.co.jp/event/rrds2008/

だそうで。ふーん。

それで

明日、明後日はそのWebDB Forum 2008ってのを聞きに行きます。発表する人はほとんど知らない人ばっかりですが、2年前の九州でお会いした先生方がちらほら参加されているようで*2。久しぶりに会える人もいたりするのかな?? そっちの脳ミソに切り替えるちょうどいいきっかけになりました。

*1:個人的には茶化したりする気はまったくないですw

*2:というか田中先生司会で喜連川先生でてくるし、前川先生を生で見れるの初めてです!